体が硬い人は手の老化が早い
久しぶりに前屈をしてみたら、昔みたいに手が床に付かなくなっている。体が硬くなっていることに気づいた。なんてことないですか?
高齢者で、脚を開脚してベターっと床に体がつく人ってあまり見ませんよね。
何もしていなければ、体は年々硬くなります。そして、体が硬くなると、手の老化が早く進んでしまうのです。
体の柔軟性と手の老化のスピードが一体どう関係しているのか?
体が硬くなると、動脈硬化が進行します。そして、動脈硬化が進むと、体の末端への血流が悪くなるため、手が老化してしまうのです。
体の硬さと動脈硬化の関係
近年、体が硬くなっている中高年では、動脈硬化の進行が早い事がわかりました。
動脈硬化は、その名の通り動脈の血管が硬くなり、詰まったり切れたりしやすくなります。心臓病や脳卒中などの病気を招きやすくなります。一般的に40歳を過ぎると、動脈硬化が進みます。
血管と同じく、筋肉も年々硬くなります。筋肉は筋繊維という細い細胞の束からなり、その隙間をコラーゲンやエラスチンなど弾力のある結合組織が埋めています。年齢を重ねると、この間にある結合組織が徐々に変質し、筋肉が伸びにくくなります。特に、血糖値の高い人は、この変質が進みやすくなります。こうして、筋肉だけでなく、血管も硬くし、動脈硬化を進行させるのです。
動脈硬化で手が老化する
動脈硬化が進むと、体の末端への血流が悪くなります。血液は太い血管から流れ、末端にある細い毛細血管には血が流れなくなります。そうすると、血管自体が退化していきます。60~70代の人は、20代に比べ、毛細血管が40%も減少しています。手の毛細血管は退化し、手肌には酸素や栄養が届かなくなるため、しみ、しわなどの老化症状が現れやすくなります。
体が硬くなる → 動脈硬化 →手が老ける
体が硬くなる生活習慣
体が硬くなるには、生活習慣が大きく関係しています。
柔軟性を高めるためには、まず自分がなぜ体が硬いのか?という原因を知る必要があります。
原因は、生活習慣が原因で起こる筋肉のこわばり、ストレス、血行不良、糖化などにあります。
長時間同じ姿勢でパソコンやスマホに向かっていると、肩甲骨やハムストリングが硬くなります。さらに猫背だと背骨周りの筋肉が硬くなります。また、目を酷使すると、首や肩の筋肉が硬くなります。
ストレスによって体の柔軟性が低くなっている人もいます。ストレスを感じると脳が交感神経を活発にする指令を出すため、筋肉が緊張状態になります。日中のストレスが多いと、寝つきが悪くなったり、歯ぎしりをしたり、夜中に目が覚めるなど、睡眠のトラブルを引き起こします。また、便秘や頭痛、疲れが取れない、肩が重いなど、体に様々な不調として現れます。
水分が不足している人や冷えを感じる人は、血行不良になります。筋肉は血行不良の状態だと伸びが悪くなります。また、血糖値が高いなど、糖化が進行している人は、筋肉の間の結合組織が硬くなり、筋肉の柔軟性が失われます。
ストレッチで体を柔らかくしよう!
体が硬くなる原因を把握した上で、ストレッチをして体を柔らかくしていきましょう。
肩甲骨のストレッチ
- 肩を力を入れながらゆっくりと引き上げます。
- ストンと脱力して、肩を落とします。これを10回ほど繰り返します。
- 次に、肩が落ちた状態で、肩甲骨周りの筋肉を使うように意識しながら、肩甲骨を寄せます。
- 脱力しながらもとに戻します。これを10回ほど繰り返します。
首の左右のストレッチ
- 頭を右に下げた時には、左肩、左腕を下げるように意識すると、より強いストレッチ感を得られます。
- 左右を、交互に、ゆっくり、5回ほど、繰り返します。
首回しストレッチ
- 左右を、交互に、ゆっくり、5回ほど、繰り返します。
- 首だけでなく、肩、腕全体を動かして、ストレッチするような気持ちで行いましょう。
年齢を重ねると、体が硬くなります。すると動脈硬化が進行し、手の老化が進みます。動脈硬化は手の老化だけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの病気や体中の血行不良を招きます。ストレッチをして体の柔軟性をキープする事で、体の老化や様々な不調の改善にもつながります。
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